巨大地震と邪馬台国論争 【再投稿No.中邑202012】
サンフランシスコ在住の中邑さんは、自然災害と社会変遷について研究されています。
今回、2000年前の巨大な南海地震が弥生時代中期末から後期にかけての倭国形成に及ぼした歴史解釈を試み「巨大地震と邪馬台国論争」というタイトルで投稿いただきました。
投稿していただいた文章はボリュームがあるため添付ファイルとしています。
今回、2000年前の巨大な南海地震が弥生時代中期末から後期にかけての倭国形成に及ぼした歴史解釈を試み「巨大地震と邪馬台国論争」というタイトルで投稿いただきました。
投稿していただいた文章はボリュームがあるため添付ファイルとしています。
はじめに
中邑さんは、3600年前頃に、ギリシャとトルコの間に広がるエーゲ海の小島で生じた大規模な火山噴火とそれに伴う地震と津波によって引き起こされた災害が、その後の社会に及ぼした混乱と国をまたぐ政治変動について研究されています。それを著作として電子出版しています。
これと同じような状況が2000年前の日本で起きており、ギリシャの出来事と対比しながら、当時の倭国の社会変動の歴史解釈を学際的アプローチでまとめられました。
投稿文の概要 投稿の前書き抜粋
「巨大地震と邪馬台国論争」
21世紀の今、世界各地で未知であった遺跡が次々に発見されている。古代の自然異変に伴う社会の栄枯盛衰の史実も明らかになり始めている。出土資料を隈なく記録して精度の高い分析を可能にする新しい技術や学際研究が広がってきたからである。
最近の地質学調査によれば、今から2000年前頃、史上最大規模の南海トラフ地震と津波が日本列島で発生していた。被災地では無数の人命や施設が失われ、社会が混乱して食住資源の確保をめぐる争いや流民や移民が増え続いていたに違いない。
しかし古代日本社会の謎をめぐる邪馬台国論争にはこの自然異変について論考したものは皆無に等しい。
日本列島と同様、エーゲ海を臨むギリシャやアナトリア半島は複数の地球プレート(地殻)が重なる地帯であるため、古代から大地震と津波が発生してきた。
今から3600年前頃、エーゲ海で未曽有の巨大地震と津波が発生した。本稿はその自然異変とその後の古代ギリシャの社会変遷に基づいて邪馬台国論争の盲点を考えた試論である。当時の古代ギリシャ社会の史実については、別途、拙著「地震とミノア文明」で綴った。
本文
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文書名をクリックしてください。 巨大地震と邪馬台国論争
投稿者略歴
東京生まれ、一橋大学卒、米国クレアモント大学院PhD取得、元国連本部の国際経済社会局のシニア・オフィサー、複数の米国大学の講師等を経験。連絡先 E-mail toru1945214●gmail.com (●はアットマークのこと)
「地震とミノア文明」書籍紹介
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その百数十年後、ミノアは現ギリシャ本土のペロポネス半島を拠点に台頭したミケーネ王国に侵入されて統治された。
近年、その頃のエーゲ海群島社会、アナトリア半島や東地中海沿岸の古代社会についての謎が明らかになり始めている。考古学、地質学、遺伝学、言語学等の学際調査研究が広がってきたからである。
その結果、ミノアの文明遺産についての理解も深まった。ホメロスの作品と言われる西欧文明最古の叙事詩である「イリアス」と「オデュセイヤ」をはじめ、その後に古代アテネで開花した文化も、線文字をはじめ、交易を通して多様性文化を生んだ社会ミノアの文明遺産なしでは語れない。
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